棟板金、釘の浮きの原因は?修理は必要?
2023年1月19日更新
お住まいの屋根が化粧スレート屋根(コロニアル、カラーベストともいいます)や、金属屋根の場合、てっぺんには棟板金という山型の板金が設置されていることが多いです。
新築から7~10年も経つと、棟板金を留めている釘が抜けてくるので、定期的に検査をしてお住まいを健康な状態に保ちましょう。
この記事では、棟板金の釘が抜ける原因や、修理の必要性について詳しくご案内します。
ぜひ最後までご覧ください!
棟板金とは何?
まず、棟板金(むねばんきん)は、化粧スレート屋根(コロニアル、カラーベスト)や、金属屋根の頂上に被せてある山型の板金をいいます。
屋根の頂部を貫板(ぬきいた)という部材で押さえて、その上に棟板金を設置することで雨水が建物内部に侵入し、雨漏りを起こすことを防いでくれます。
建物の一番頂上にあるわけですから、雨風のダメージを直接受ける、最も過酷な環境で劣化スピードが早い場所です。
「知っておきたいお住まいの各部位の名前」については、こちらのページです。
棟板金の釘は何年で抜ける?
棟板金というのは、ビスや釘によって板材に固定されています。
新築から、または前回の屋根メンテナンスから約7~10年も経つと、様々な原因により釘が抜けてきます。
釘が抜けているのに気づかず過ごしていると、釘穴から雨水が入り、やがて貫板が腐食してしまいます。
また、釘が抜けると棟板金自体が台風や強風によって飛散する可能性もあります。
このようなトラブルは決して少なくありませんが、起こらないよう、事前に対処しておくことが大切です。
棟板金の釘が抜ける原因とは
では、なぜ釘が徐々に抜けてきてしまうのでしょう。
その原因は大きく2つに分けられます。
原因①強風によるもの
棟板金は屋根のてっぺんにあるので、常に風にさらされており、風圧で次第に釘が緩んできます。
その状況が続くので、屋根材と棟板金との間に隙間が生まれ、更に風の影響を受けやすい状況になります。
そして徐々に釘が浮き、棟板金も浮いて、最終的には棟板金が飛散します。
原因②熱膨張によるもの
棟板金というのは金属の為、日中は太陽の熱で膨張し、夜に冷えると収縮します。
長期間、膨張と収縮を繰り返すことで、棟板金の釘が徐々に浮いてきます。
また、棟板金の下に設置されている貫板も、温度変化や寒暖差により、膨張と収縮を繰り返します。
釘穴から雨水が侵入して貫板が腐食すると釘がきかなくなるので棟板金の飛散に繋がります。
棟板金の修理方法
棟板金に問題が発生した場合の修理方法は以下の通りです。
①釘を打ち直す
棟板金の釘が緩んでいる場合、抜けている場合は釘を打ち直します。
新しく釘を打ち直す場合はステンレス製の釘を使い、余分な釘穴はシーリング材で埋めます。
釘の代わりにステンレス製のビスをドリルで固定することもあります。
②貫板を交換する
貫板が腐っている場合、既存の棟板金を外して、その下の貫板を交換します。
古い貫板を撤去し、新しい貫板を取り付け、元の棟板金を戻して釘で固定します。
最近では木製の貫板ではなく、樹脂製の貫板が用いられることが増えました。
樹脂製の貫板は腐食することがないので、長期に渡りメンテナンスが不要です。
③棟板金を交換する
台風や強風により、棟板金が飛散した場合や、錆びでボロボロになった場合などは棟板金を新しくします。
最近では金属ながら錆びに強い、ガルバリウム鋼板製の棟板金が人気です。
棟板金の修理は火災保険が適用される?
竜巻や台風などが原因により、棟板金が外れた場合は火災保険が適用される可能性があります。
火災保険が適用されるかどうかは、ご加入されている保険により異なりますので、保険会社にご確認ください。
保険会社に連絡をして保険が適用される可能性がある場合は申請書類が送られます。
火災保険の申請には、被災した部分の修理をする為の見積書の提出が必要です。
被災した箇所の写真や見積書は業者に依頼しましょう。
もちろん、当社でも承っています。
申請書類、被災箇所の写真、見積書を用意できたら保険会社に提出します。
すると保険会社による現地調査が行われます。
その後、保険金の確定、入金がされるという流れになっています。
「火災保険を使った修繕工事」については、こちらのページです。
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