外壁塗装・屋根塗装の下地処理、下塗りの重要性
2023年11月2日更新
外壁塗装・屋根塗装を成功させるためには下地処理・下塗りは必須項目です。
「業者に任せておけば大丈夫だろう」と思われるかもしれませんが、外壁塗装・屋根塗装は手抜きが分かりにくい工事と言われています。
例えば、汚れが残ったままでも塗装してしまえば汚れは見えなくなりますよね。
塗りたては綺麗に見えるかもしれませんが、下地と塗膜の間に汚れが挟まっているので早々に塗膜が剥がれる恐れがあります。
外壁塗装・屋根塗装では多くの工程を経て仕上げます。
業者から見積もりを取った際、必要な工程が含まれているか確認してみてください。
この記事では必要な工程が何か、なぜ必要なのかを詳しく解説します。
外壁塗装・屋根塗装をご検討中の方はぜひご参考になさってください。
下地処理の重要性とは
まず、下地処理の重要性についてご紹介します。
下地処理とは外壁や屋根に付着した汚れを落としたり、ひび割れなどの傷んだ部分を補修する作業です。
下地処理で工事の仕上がりがほぼ決まる!
外壁塗装・屋根塗装では塗装の工程が注目されがちです。
「綺麗に塗られているか」「イメージ通りの色になっているか」と気になりますよね。
意外かもしれませんが、下地処理が塗装の仕上がりに寄与する割合は5割~6割と言われています。
つまり、塗装工事の質が高いか低いか、半分以上は下地処理で決まるのです。
例えばカビ・苔が残ったまま塗装したとします。
そうすると新しい塗膜の下ではカビ・苔が繁殖し続けます。
更に凸凹としているので平滑で綺麗な塗膜にすることは難しいでしょう。
もし下地処理を省略するとどうなる?
外壁塗装・屋根塗装だから塗料を塗ればいいと思われるかもしれません。
では、本当に下地処理をせず、いきなり外壁や屋根に塗料を塗ったらどうなるでしょう。
様々なケースが考えられますが、最も可能性が高いリスクを3つご紹介します。
・早期剥離
外壁や屋根は常に外気に晒されているため、汚れが多く付着しています。
防水性が低下していれば、カビ・苔が繁殖しているかもしれません。
汚れやカビ・苔がそのままに塗装をすれば、塗料が外壁・屋根にしっかり密着しません。
せっかく高いお金を払って外壁塗装・屋根塗装をしてもらったのに、すぐ塗膜が剥がれてしまうでしょう。
・塗料の性能が発揮できない
塗料には防水性や低汚染性、防カビ・防藻性などの機能が備わっています。
下地処理が適切に行われていない下地に塗料を塗っても、これらの機能が最大限発揮できません。
外壁塗装・屋根塗装は部材を保護することが第一の目的です。
つまり、塗料の性能が発揮できないということは、塗装工事をしてもほぼ意味がないということです。
・仕上がりが綺麗ではない
ひび割れが起こった外壁や屋根にそのまま塗料を塗れば、ガタガタとした仕上がりになります。
また、ムラができてしまうので綺麗に仕上げることは難しいでしょう。
基本的な下地処理の工程
では、具体的に下地処理にはどのような工程があるのでしょう。
業者から見積書をもらったら、これらの工程があるか、ない場合はなぜないのかを確認しましょう。
①高圧洗浄
外壁や屋根の表面に付着している汚れ、カビ・苔、旧塗膜を強力な水圧で除去する作業です。
ブラシなどと違い、水圧を使って洗浄するので狭い溝の汚れも逃さず落とします。
下地を綺麗にしておくことで、塗料の接着力を高め、新しい塗膜が剥がれにくいようにするために行います。
②養生
養生は、塗装しない場所やお住まいの周囲にある物をビニールシートなどで保護する作業です。
塗料があちこちに付いてしまっては綺麗な仕上がりとは言えません。
窓ガラスや土間、場合によってはお車や庭木なども養生させていただく場合があります。
③劣化補修
ひび割れの補修、サイディングや棟板金の釘が浮いている場合の釘の打ち直し、シーリング工事など、傷んだ箇所を補修します。
傷んだ箇所がそのままでは雨漏りに繋がる恐れがあります。
お住まいの寿命を延ばすため、欠かせない工程です。
④ケレン作業
ケレン作業は英語のcreanからきている用語で、塗装面を綺麗にする作業です。
錆びや剥がれかかっている旧塗膜をヤスリや電動工具を使って除去します。
また、ツルツルした部材は微細な傷をつけ、塗料の食いつきを良くします。
下塗りとは?~下塗りが必要な理由~
下地処理を終えた外壁・屋根にいよいよ塗料を塗っていきます。
しかし、最初に塗るのはお客様が希望された色・塗料ではありません。
まずは下塗りをして、それから仕上げ塗料を塗っていきます。
言うなれば、下塗りは下準備となる塗装で、仕上げ塗料ではなく『下塗り材』を使用します。
なぜ下塗り材を外壁や屋根に塗る必要があるか、その理由を1つずつ見ていきましょう。
塗料の接着力を高める
仕上げ塗料を下地にそのまま塗っても定着しません。
下塗り材が接着力の役割をし、仕上げ塗料を外壁や屋根に密着させ、剥がれにくくします。
下地の表面を平滑にする
下地が劣化していると表面が凸凹としている場合があります。
そのため、そのまま仕上げ塗料を塗れば凸凹した表面がそのままなので、ムラのある仕上がりになります。
下塗りをすることで表面を平にし、美しい塗膜に仕上げることができます。
仕上げ塗料の効果を発揮させられる
仕上げ塗料には低汚染性や防カビ・防藻性など、製品によって様々な機能があります。
その機能を最大限発揮させるためには、下塗りが必要です。
塗料メーカーも下塗りをしてから仕上げ塗料を塗ることを前提として塗料を作っています。
なお、使用する下塗り材と仕上げ塗料の相性も重要です。
相性が悪いとせっかく塗装をしたのに、ベロッと剥がれてしまう恐れがあります。
仕上げ塗料の製品のカタログには、どの下塗り材が適しているか記載があります。
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下地処理・下塗りはただ行えばいいのではなく、外壁や屋根の状態に応じた施工方法があります。
例えば、ひび割れの状態に応じて防水補修材を塗り込むのか、ひび割れを一旦広げてからシーリング材を充填するのか選択しなければなりません。
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