カチオンの特性
2021年3月2日更新
皆様、「カチオン」というワードは耳にしたことがありますでしょうか。
「カチオン」とは、プラスの電気を帯びた「陽イオン」のことを指します。
また、逆の「陰イオン」は「アニオン」と呼びます。
何故、このようなお話を書いたかというと、
この「カチオン」と「アニオン」の特性を利用した、「カチオン性モルタル」という物があるからです。
「カチオン性モルタル」は、
「カチオン」と「アニオン」が磁石のように強力に引き付け合う性質を利用し、
強度を強くしているモルタルです。
また、この電気的な接着性のことをカチオン特性と呼ぶこともあります。
主に下地補修の対象面となるコンクリートやモルタルなどは、
マイナスの電気を帯びた、いわゆる「アニオン」の状態にあります。
そこに、プラスの電気を帯びたカチオン性モルタルで補修すると、
特有の接着性を発揮し、より強固な下地をつくることができるという仕組みです。
また、実は、私たちの身近なところにカチオン特性を付加した商品があります。
例えば、カチオン界面活性剤といわれるものは、ヘアリンスや衣料用柔軟剤などの用途に使われています。
繊維や毛髪などはマイナスの電気を帯びていますが、
カチオン界面活性剤の特性によりそれらに強く吸着し、
柔軟性や帯電防止性、そして殺菌性などを発揮するというものです。
聞いたことある方も無い方も意外と身近に使われている物であることが分かっていただけたと思います。
また、電気のくっつく性質を利用している辺りが静電気に似ていると思います。
その性質を利用し、優れた接着性を発揮することで、強固な下地面を形成するのが、
「カチオン性モルタル」です。
完成品質を高め、より長く機能維持を図るためにも、下地補修に検討してみてはいかがでしょうか。
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